赤外線カメラとは?仕組みやメリットについて徹底解説

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基礎知識 —

夜間の防犯対策を強化するうえで、まず候補に挙がるのが赤外線カメラです。
完全な暗闇でも撮影できる頼もしい存在ですが、仕組みや特長を正しく理解しないと、 設置後に思っていたのと違う…となってしまうケースも少なくありません。

この記事では、赤外線カメラの仕組みやメリット・デメリット、 暗視カメラとの違い、活用シーンまで、まとめて解説します。

赤外線カメラとは?

赤外線カメラとは

赤外線カメラとは、人間の目に見えない光「赤外線」を使って、暗闇でも撮影ができるカメラのことです。

赤外線カメラは、夜の倉庫内や街灯のない森の中といった、通常の光が全く届かないような場所でも撮影を行うことが可能で、防犯対策や野生動物の研究といった用途に使用されています。

赤外線カメラの仕組み

カメラに赤外線を照射するライトがついていて、赤外線で周囲を照らしライトアップすることで、暗闇でも撮影を行えます

赤外線は波長によって近赤外線、中赤外線、遠赤外線の3種類に分けられます。
このうち監視カメラで主に使われているのは人の目に見える光に性質が近い近赤外線です。

昼間は通常のカラー映像で撮影し、夜になったり照明が消えたりして周囲が暗くなると、センサーがその変化を検知し、自動で夜間撮影モードに切り替わります。

赤外線カメラの見え方

実際に赤外線照明がどれほどの性能を持っているのか検証をしてみました。
使用するカメラAXIS P1448-LEは赤外線照明を内蔵しており、屋外設置が可能な4K撮影に対応したカメラです。

夜間の室内を撮影(赤外線照明オフ、ナイトモード無効)

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窓からの街灯光だけがわずかに見えますが、棚に置いてある物は判別できません。

夜間の室内を撮影(赤外線照明オン、ナイトモード有効)

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白黒映像になりますが、昼間の時間帯と同様に室内が鮮明に確認できます。

赤外線照明はカメラ内蔵タイプ以外に、屋外に設置可能な単体の赤外線照明もありますので是非ご相談ください。

暗視カメラ(高感度カメラ)・サーマルカメラとの違い

特長 赤外線カメラ 高感度(暗視)カメラ サーマルカメラ
光源 赤外線LEDの反射光 わずかな自然光 光源が必要ない
完全な暗闇 対応可能 対応不可(最低限の光が必要) 対応可能
映像の色彩 白黒 カラー 疑似カラー(温度分布)
主な用途 夜間防犯、野生動物の調査 夜間防犯(街灯がある場所) 体温測定、海上監視、工場や電気施設の機械監視

暗視カメラ(高感度カメラ)

暗視カメラは、暗所補正によりわずかな光を増幅して撮影ができるカメラです。
暗所でもわずかな光があれば鮮明なカラー撮影が可能です。

まったく光のない状況でも撮影できる赤外線カメラと違い、暗視カメラには少しの光が必要です。

また、赤外線カメラは「映像が白黒」であるのに対し、暗視カメラは「カラー撮影」ができます。

赤外線カメラは、LEDで対象を照らして撮影するシンプルな構造のため、暗視カメラと比べて価格が抑えられ、消費電力も小さい傾向があります。
なお、高画質モデル(4K対応)や長距離照射タイプ(照射距離50m超など)、夜間カラー撮影カメラでは価格が高くなる場合があります。

サーマルカメラ

サーマルカメラは、物体から放射される遠赤外線を検知し、表面温度の分布を可視化するカメラ です。
物質から放射される遠赤外線は温度が上がるほど強くなるため、これを観測することで物の表面温度がわかる仕組みです。

サーマルカメラで撮影した物を、遠赤外線の強弱に応じた色のグラデーションで表示することで温度を可視化する装置がサーモグラフィーです。

赤外線カメラが「暗闇で映像をとること」を目的にしているのに対し、サーマルカメラは「物体の温度を映像として表示すること」を目的としています。

赤外線カメラのメリット

完全な暗闇でも撮影可能

前述の通り、暗視カメラでも撮影できないような完全な暗闇でも撮影ができます
そのため、街灯のない真っ暗な場所に監視カメラを設置する場合は有力な選択肢となります 。

消費電力が小さいため電気代が節約できる

赤外線LEDは必要な時のみ点灯するため、夜間監視を実現しながら効率的な運用が可能です。
監視カメラは24時間稼働が多いため、複数台設置時には電気代の節約につながります。

目立ちにくいため警戒心を与えにくい

監視カメラに使われる赤外線は、目に見えない光であるため、周囲に気づかれずに撮影することができます。
特に、夜間や暗所での監視において、この目立ちにくさは大きなメリットとなります。

通常の可視光線による照明を使わずに撮影できるため、監視対象に警戒心を与えることなく、自然な状態の映像を記録することができます。

High contrast image of a surveillance camera on a dark backgroun

赤外線カメラのデメリット

虫が集まることで画質低下の恐れがある

赤外線カメラは、照射する赤外線LEDに虫が寄ってきてしまうことがあります。
カメラ付近に虫が集まると、白い浮遊物や流線となって映り込み、撮影画質が低下する恐れがあります。

屋外設置の場合は、虫よけスプレーの使用などの虫対策や、定期的な清掃・点検を行うことが重要です。
「設置したら終わり」ではなく、継続的なメンテナンスを前提とした運用計画を立てておくと安心です。

赤外線の照射距離に限界がある

赤外線カメラは、カメラ本体に搭載されたLEDから赤外線を照射し、その反射光をとらえることで暗闇でも映像を記録できます。
つまり、「照射できる距離=撮影できる範囲」であり、そこには物理的な限界があります。

一般的な屋外用赤外線カメラの場合、撮影できるのは約20〜30m先までとされています。
広い駐車場や工場の敷地全体をカバーしたい場合、1台のカメラでは照射距離が届かないケースも出てきます。

そのような場面では、複数台の組み合わせや、より照射距離の長いモデルの選定が重要になります。

夜間は白黒になる

暗所での撮影において、赤外線カメラは自動的に赤外線照射モードへと切り替わる仕組みになっています。
このモードでは、赤外線の波長の特性上、色情報を取得することができないため、記録される映像はカラーではなく白黒となります。

そのため、不審者の服の色や車両のボディカラーといった特定の「色」を判別する場合には注意が必要です。
一方で、人や物の輪郭は鮮明に捉えることができるため、「侵入者の有無」や「移動経路の把握」といった用途であれば、白黒映像でも十分な性能を発揮します。

もし夜間でもカラー映像の記録を求めるのであれば、カラー暗視カメラ(高感度カメラ)であるHikvisionの「ColorVuカメラ」が非常に有効な選択肢となります。
最新のレンズ技術と高性能センサーの組み合わせにより、極めて光量の少ない環境下でも、細部まで鮮やかに再現されたカラー映像を撮影できます。

従来の赤外線カメラでは白黒でしか判別できなかった場面でも、衣服の色や車のカラー、ナンバープレートの情報などをカラーでより正確に把握できる点が、このカメラの最大のメリットです。

▼ドーム型カメラの詳しい説明はこちら
ドーム型カメラとは?特長や導入メリットを徹底解説!

主な活用シーン

夜間の防犯・監視

赤外線カメラの最もスタンダードな役割です。

完全な暗闇での監視が可能なため、真っ暗な倉庫や夜間のオフィスなどで犯罪防止に活用されています。

監視カメラ

駐車場や店舗、建設現場の安全管理

駐車場や店舗、建設現場では、安全管理を目的として導入されています。
夜間の監視だけでなく、立ち入り禁止区域への侵入検知として活用されています。

▼監視カメラの駐車場利用の事例についてはこちら
車両検知によって実現できること
駐車場

夜行性動物の調査

動物がカメラの前を横切るとセンサーが反応し、瞬時に赤外線を照射して撮影します。
これにより、夜行性動物の個体数調査、農作物を荒らす害獣の侵入ルートの特定が可能になります。

システム・ケイの映像管理システム SK VMS なら、
モーション検知機能により動きがあった箇所のみ撮影が可能です。

タヌキ

よくある質問(クリックで開く)

  • Q:赤外線は人体に影響ある? ▼

    • A:

      一般的な監視カメラで使用される赤外線は、人体への影響が少ないとされています。
      赤外線は、人や物体から自然に放射されている電磁波の一種で、私たちの生活環境にも常に存在しています。
      また、遠赤外線は暖房機器やサウナなどにも活用されており、熱を効率よく伝える性質があります。

      一方で、太陽光に含まれる近赤外線を長時間浴び続けたり、至近距離で直視したりすると、目や皮膚に負担を与える可能性があるため注意が必要です。
      ただし、一般的な防犯用途の赤外線カメラであれば、過度に心配する必要はないでしょう。

  • Q:昼間も使える? ▼

    • A:

      赤外線カメラは、昼間でも使用可能です。
      昼間は通常のカラーカメラとして撮影し、周囲が暗くなると自動的に赤外線撮影(白黒)へ切り替わる、デイナイト機能を搭載したモデルが一般的です。

  • Q:ガラス越しでも撮影できる? ▼

    • A:

      赤外線カメラはガラス越しでも撮影自体は可能ですが、夜間の赤外線撮影では注意が必要です。
      赤外線は設置環境によってガラスに反射し、映像が白飛びしてしまうことがあるため、赤外線をオフにできるカメラや高感度レンズを選ぶことが有効です。

      また、外部の照明を活用することも効果的です。窓の外に街灯やセンサーライトを設置することで、赤外線に頼らず夜間でも明るい映像を確保しやすくなります。

      さらに、カメラの設置角度を工夫し、ガラスに対して斜めに配置することで反射の影響を抑えることができます。
      加えて、カメラとガラスの間に黒い布や遮光カーテンを設置することで、反射の入り込みをさらに軽減できます。
      これらの対策を組み合わせることで、窓越しでも夜間の監視をより安定して行うことが可能です。

まとめ

用途別カメラの選び方

環境・用途 適したカメラ 特長
完全な暗闇 赤外線カメラ 光がない環境でも撮影可能
街灯あり 暗視カメラ(高感度カメラ) 自然なカラー映像で確認しやすい
温度管理 サーマルカメラ 熱分布を可視化し温度変化を検知
  • 赤外線カメラは、完全な暗闇でも撮影が可能なカメラです。
  • 昼間、夜間モードが自動で切り替わり、夜間モードでは白黒の映像になります。(最近では、カラーで撮影できるタイプもあり)
  • 赤外線カメラは暗視カメラと比べて導入コストを抑えやすく、消費電力も小さい傾向があります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
赤外線カメラの導入を検討中の方は、ぜひシステム・ケイまでお気軽にお問い合わせください。

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